「あれは何だ?!蜘蛛の子だ!外来種のアリよ!いや、あれはタカラダニ♪」(古い人ならわかるフレーズです。ww)
5月と6月、マンションの開放廊下やバルコニー、手すりやコンクリート壁に、素早く動く小さい赤い点が見られます。目が慣れてきたら、ここにもあそこにも、いやいやいやものすごい数がいます。
宝ダニ発生警報です。(カベアナタカラダニBalaustium murorum)晴れた日乾燥した環境でよく見かけます。人に寄生したり咬んだりしませんが、つぶすと赤い汁が服につくと厄介です。雑食性ですが花粉が大好き、卵が越冬して大繁殖します。
天敵は水なので、水を噴霧するだけでも殺虫効果がありますが、くれぐれも下の階のバルコニーに干された布団へ、ダニ汁を垂らさないようにご注意ください。ww
写真の通り8本足が昆虫でない証拠ですね。毎年、退治しようと思いながら、ある日いっせいに消え去ります。気持ち悪さが迷惑なだけで直接の害はありません。
マティス「赤い調和」1908年 フォービズム
赤い虫で思い出すのは、カーマインです。絵の具のチューブに色名が書いてありますね。日本の色名は美しい呼び名が多くあるので、カーマインの由来もきっと素敵な物語があるのだろうと、勝手に想像していたのにカイガラムシ(カーマイン・臙脂虫)を乾燥して取り出した色と知って、がっかりしたのを覚えています。
カイガラムシは、樹液を吸って糞や粘液で植物のスス病をもたらす害虫です。マンションの垣根によく使われるシラカシ等にも見られます。
スペインは中米のウチワサボテンにつくコチニールカイガラムシ(カーマイン)を染料にして欧州に売り捌き大儲けした時代もあったようです。
エドヴァルト・ムンク「赤い蔦」1900年
ノルウェー出身
カーマインの和名、臙脂(エンジ)は中国の燕の国(春秋十二列国)から伝わった脂(化粧紅)らしいのですが、私は鳥の燕(つばめ)の喉あたりが赤いので、燕の字が入っていると思ったのですが違いました。
濃い臙脂色は、立命館や早稲田(大隈重信の乾いた血の色?)がスクールカラーにしています。フェアレディZの初代ボディー色がこれでした。
英米語は、dark red,deep red (濃い赤、深い赤・・・そのままやんけ)、夢を感じませんね、まだ burgundy(ブルゴーニュのワインの色)といういい方なら許せます。ww
ダニの写真だけではアレなので、私の好みの赤い絵を貼っておきます。
松尾好朗
エゴン・シーレ(Egon Schiele)「膝を上げた赤いブラウスのヴァリー」1913年