今、現場で起きていること。
宅配ボックスは生活様式の多様化の中で、マンション共用設備の必須アイテムとして定着しています。
Aマンションでは、アマゾン配達員(DP=デリバリープロバイダー)が早朝から入り込み、受け取り側が在宅、留守に関わらず、搬入した荷物のすべてを宅配ボックスに放り込み、次の宅配ボックスのあるマンションへ急ぎます。
居住者は、夜までに宅配ボックスに預けられた荷物を引き取りますので、朝は空いているボックスがほとんどです。
配達側は朝の時間帯は持ち帰りロスがなくて効率が良いのですが、在宅していても宅配ボックスへ預けられてしまいます。
ただ、早朝にピンポンと呼び出されても困りますけどね。
午前9時を過ぎた頃には、クロネコや佐川等の宅配業者が動き出します。
届け先が留守の場合、宅配ボックスへ預けようとすると、朝一の配送なのにすでに満杯ということが実際に起きています。
感染防止による外出制限や在宅ワーク等の影響で、特別な注文ではなく通常の食材や日用品の配達や重量のある飲料、ペットフードやトイレ砂、更にお中元のシーズンとなり宅配ボックスの数不足が目立ちます。増設したくても、設置する場所がないということもありますね。
宅配ボックスもオートロックもないマンションでは、配達員(一部)はマンション内のあちこちに台車をぶち当てながら泥靴で侵入、届け先が在宅していても玄関前に勝手に置配(オキハイ)やドアノブにぶら下げ等、手渡しはしません。
注文者(受取側)もオキハイ希望が多いのも事実で、配達員がオートロックで中に入れずオキハイができないので、管理会社に訳のわからないクレーム電話をした配達員がいました。
郵便小包の時代を経て宅急便・宅配便は新語として登場、運輸流通経済を支えてデジタル時代にも対応、自主ルールと関係人材の教育に費用をかけてきた業界は、いま明らかに乱されています。
悪質な配達員は淘汰されるのでしょうが、アマゾンの組織が末端までコントロールできない状況なのか、勝ち逃げを図っているのか、そのまま放置するのか、以前ヤマト運輸がアマゾンの配送を請けていた時代とは大きく変わりました。
高級と呼ばれているマンションにアマゾンDPやウーバーの類に見られる素人配達員を、ノーチェックで建物内へ侵入させている限り、セキュリティーやプライバシー上で一般マンションと差はありません。
居住者の側から素人配達員を呼び込んでしまっているので、今のところ防ぐ方法はありませんが、居住者であまり宅配などを利用しない方が問題視するような時が来ると思います。
不潔そうな身なりや挨拶もしない人物は館内には入れたくないと思いますね。
最近では、ウーバー配達員が入り口と間違って常時(開)格納の防火扉を閉めてしまい、火災警報盤が鳴動、警備会社が出動したことがあります。
*世情のこと*
「うちの子が練習していた文化祭コンサートは中止なのにオリンピックはやるのね」というようなフレーズが溢れています。
本当にコンサートをやりたければ、ゲリラでもズームでも失敗しても実行する気概を持ってほしいと思います。オリンピックを並列させて語るのは、言い訳のように聞こえてしまいます。
「おもてなし」をお題目にインバウンド需要を見込んで投資した多くの日本人は、ウィルス感染防止のため五輪が延期の上に無観客となることが現実になってしまいましたが、逆境の中で耐える工夫をし、様々なことを考え、意見を聞く機会を与えられたところをヨシとしたいです。
本日、貼り付けした絵は「薄明りの絵画」様のセレクションから拝借しました。
先日、小学生の列へと酒酔いトラックが突っ込んだ事故がありました。
葬儀の列、後に続く子供たちは仲間が亡くなったことを理解できてるのでしょうか。素朴なタッチ故、涙を誘います。
松尾好朗