管理会社への疑問符(相談会より2件)

 2件とも100戸弱の規模のマンション組合員からの相談でした。(区内と区外) 
1.Aマンションでは大規模修繕工事の実施が、ある大手管理会社が主導し総会提案され、金額も工事業者もそのまま決議(ほとんどが委任状)されました。さらに設計監理もその管理会社が行うという内容に疑問を抱いた組合員からの相談でした。

 その計画の仕様書内容の割には戸あたり150万円を超え、しかも設計監理料は新築工事と間違えるほどの金額が記載されていました。
 その上、修繕積立金のすべてを搔っ攫う(竣工時の残金ほぼ0円)という今後の管理組合の長期的な修繕計画を全く無視した計画なんですね。「管理会社利益ファースト」です。

 主導した管理会社だけでなく、工事費、監理料の見積もり価格を他社と比較もせずに管理会社へ任せて総会決議した管理組合の役員、結果的に管理会社の言いなりで誰も疑問視しなかった組合員を非難することになるため、詳しく報告はできないのが残念ですが、決議される前の相談が必要でした。

 次の大規模修繕工事の頃には、積立金を大幅に値上げしないと不足し、さらに借入しなければ不可能な状態です。決議されたので違法ではないというでしょうが、ここまで放置して残金を0円にするありえない計画を立てる管理会社のレベルを疑います。

2.Bマンションでは「今後の組合運営のため、第三者管理方式を採用するので、その説明会を開催します。」と理事長名で突然の発表がありました。役員の成り手不足の傾向はあるものの、なんとかこれまで組合運営を続け、来期には第2回目の大規模修繕工事を控えている管理組合の出来事です。

 概要は「大規模修繕工事は素人の私たちでは手に負えない。それに毎年の役員の選出が限界なので管理者を管理会社へお願いしようと思う。
 毎月の管理費が値上げになるが、私たちは役員から逃れられ、管理をプロに任せられるので将来的には組合員のためになる。」という内容でした。

 第三者管理を管理会社が行う場合、将来に亘り管理会社のATM、いわゆるカモにされるのを理解しなければなりません。第三者管理が必要な組合(リゾートマンションや投資型ワンルームマンションのように区分所有者が住んでいない場合)には役立つ場合もあると考えます。しかし、ごく一般的なファミリータイプのマンションへ、盛んに第三者管理を勧めてくる管理会社があるのが最近の傾向です。一度契約すると抜け出しにくいシステムで、植民地にされたように搾取され続けます。

 ご相談をいただいたこの2件の管理委託先は、同じ大手の管理会社でした。このビジネススタイルは、組合員の未来よりも今の自社の利益が優先としか見えませんね。

 いろいろあっても管理会社がちゃんとやってくれるだろう、「全部お任せ」は危険です。次の大規模修繕では、借金をさせて儲けてやろう。工事が終わって、もうこの組合からは利益は出ないと判断すると契約はサッサと解除され、借金マンションが荒野にポツンと残ります。

 どこかが故障しても修理するお金はなく放置され、資産価値が下がり朽ち果てるのを待つだけの寂れたマンションの未来が見えます。
 建物の区分所有等に関する法律(区分所有法)第30条には、「管理又は使用に関する区分所有者相互間の事項は、規約で定めることができる。」とされ、その規約は国交省が推奨する標準管理規約(ひな形)として提示されています。
 その中第20条(区分所有者の責務)として、「その価値及び機能の維持推進を図るため、常に適正な管理を行うよう努めなければならない。」と示されています。
 第三者管理の方式は、この「区分所有者の責務」を放棄していることになります。先に書きましたが、管理会社が管理者になる場合、植民地経営になるので区分所有者を生かさず殺さず契約書で縛り上げて利益が出ている間は逃さず、価値がなくなると捨てられます。
 もう少し早くマンション管理士会に相談をいただいていればと悔やまれます。

15エコス通りブリュッセル

 挿絵の画家ポール・デルボーが、1901年4歳の時に転居したのはブリュッセルのエコス通り界隈です。おそらくこの最近の写真と街並みは変わっていないと思います。 
 建築を志すも数学がダメで画家の道へ。
 数多の画家の中では、絵から波の音や磯の匂い、都会の喧噪と乾いた空気、嵐の雨音が聞こえてくるような表現はよくありますが、この人の作品には共通してひんやりとした空気と静寂を感じます。

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 私は兵庫県尼崎市出身ですので、先頃行われた兵庫県知事選の行方を興味深く見守っていました。
 斎藤氏が勝利した原因がSNSの力と言われています。しかし対抗候補の稲村元尼崎市長(緑の党-自公立推薦)を知っている人は、「この人だけは絶対あかん、このままだと組織票で当選してまうで」と普段は選挙に行かなかった層が投票に出向いた(投票率)からであり、皆が皆SNSに馴染んでいるわけではありません。その元尼崎市長は日本一の生活保護率(外国人含む)の実績を残し、自身は歴代最高額の退職金を受けた人物です。
 前川喜平氏(元文科省事務次官)は斎藤氏の当選がよほど気に食わないようで、兵庫県民への幼稚な悪口の連続投稿が止まりませんね、紙の試験でしか点数がとれない愚か者です。
 松尾好朗

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