マンション管理員から感染者が出るまでは?

Alexander Girard
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 戸建てに住んでいる場合ゴミの収集は、指定曜日の朝8時までに出すという制限がありますが、一般的なファミリーマンションの居住者は建物内や敷地内にゴミ置場があるので、比較的にゴミ出しは自由にできます。大規模マンション等の例外もありますが、その出されたゴミを指定の集積所に運ぶのは管理員、清掃員です。
 ニュースではゴミ収集の作業員を新型コロナウィルス感染から守る対策や、ライフラインを支えるエッセンシャルワーカーの感染リスクを減らすため指定ホテルから通勤してもらう支援などの報道がされています。
 マンション管理会社の中で感染リスクが高いのは現場の管理員、清掃員です。管理会社は「感染防止のため管理員、清掃員が休みますので、ゴミは各自で指定曜日の朝8時までに集積所へ運んでください。」と言えず、また居住者全体に伝えて協力を受けるのは不可能なので、管理員、清掃員を具体的な対策も支援もなく働かせているのが現状です。

 多くの人が感染リスクを抱えて働く中、大学生からアルバイトが減った(コロナ禍)ので授業料が払えない旨の報道がありましたが、言い換えれば「時給が高くて、楽できて、きれいな仕事のアルバイトが減ったので・・・」と言っているように聞こえます。同じ年代の多くの人が職を失くし、スマホさえ持てず必死で生きていることを忘れないで欲しいと思います。ここ大田区では3Kと呼ばれる仕事はいつでも募集(今なら運送関係、小売り、流通倉庫等)しています。

 対策もできないままマンション管理員から感染者が出てしまうと、管理会社は管理組合との管理委託契約継続どころではなく会社の存亡に関わってきます。
松尾

ご入居者様アンケートとマスク

 新築マンション入居後の「ご入居者様アンケート」で、明らかに入居後に本人が付けただろうと思えるキズ等に、欠陥品を買わされた等とクレームをつけ、代わりにマンションの駐車場を無料で使わせろ等と関係のないことを言ってくる人が必ずいます。
 この度のマスク騒動の中でもSNS上で、国が配布したマスクの中に虫が入ってたとか、カビの生えてるのを見つけたのを自慢していた人がいました。レストランで注文した料理を8割ほど食べてから虫が入ってたと強請りをするチンピラと似ています。何億枚のマスクの中には不良品もあるかもしれませんが、自分こそ正義で、相手を非難するだけの風潮は幼稚ですね。
 マンションのアフターサービスには予算を取っていますので、顧客対応さえ間違わなければ赤字になることは少ないですが、すでにパッケージしてしまったマスクを検品するのは非常に多くの人手が必要で、高価なマスクになりそうです。
松尾 

https://decouvrirlendroitdudecor.blogspot.com/

バルコニーに布団を干そう!

 分譲マンションの販売営業で多用するカタカナは、ハイソサエティー、ステータス、ハイグレード、セレブの仲間入り等、顧客をなんとなくそんな気にさせます。見栄っ張りの奥様などこれでイチコロの時もあります。マンションを買ったらほとんどの人が借金生活なのに大きな勘違いをさせるわけです。営業トークでも「ここはハイソな方々が暮らすマンションで美観を大事にしますから、バルコニーに布団は干せません。」等と洗脳されてしまい、入居後も本気でそう思っている人が多いのです。
 自然光が射しているのに反エコである布団乾燥機や洗濯物に乾燥機を使う理由はありますか?布団を干すことで、フカフカ感が復活、ダニやカビを抑え、健康管理の上でよい結果が報告されています。干した後はいい匂いがしますね。http://answe119.com/post-711/
 

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景観法に基づく条例などがあれば従うべきですが、マンションバルコニーでの布団干し禁止を細則で定め監視も罰則もなければ人の健康とどちらを優先すべきでしょうか?
 ツギハギとシミのある布団が並ぶ貧乏臭い昭和の光景とは時代が違います。例外はあると思いますが、妙なこだわりは捨ててバルコニーに布団を干しましょう。
松尾

大田区マンション管理士会からのお知らせ

Arne Jacobsen

 大田区マンション管理士会が2020年5月31日(日)に開催予定の無料相談会は、新型コロナウィルス感染防止対策のため日時を変更(延期)させていただきます。
 変更後の日時は後日、大田区報及びこのホームページにてご案内いたします。
事務局

Stay Homeとマンション

tsukimura

 新型コロナウィルス感染防止のためには家にいることが一番でしょうが、毎度の食事を用意しなければなりません。今は外食もできないので、出前を頼む人が増えています。店を開けられないけど売り上げが欲しいレストラン等と、ウーバーイーツのようなフードデリバリーシステムがマッチして、大きなリュックを背負った人がよくマンションにもやってきます。私の世代の多くは、出前は祝い事や大事な来客の時だけという感覚が抜けていないと思います。(笑)

 街へ買い物に出るのも控え、ネットショッピングが増えています。マンションにはいつもの宅配便や見慣れない配送業者がやってきてエントランスのインターホン前には順番待ちをしていました。宅配ボックスもすぐに満杯になるので何度も同じ業者がやってきます。
 困るのは、昨日0418(土)のように大雨が降った日、マンションの床は、次々やってくる配送業者の濡れた台車や靴により、すぐにあちこちの床が泥ビタになってしまいます。一軒でも多く早く配達したい業者が床汚れを気遣うことはありません。
 新型コロナウィルス感染防止のため、清掃員管理員を休みまたはゴミ出しだけ勤務にした管理会社や管理組合は、現在の状況を理解した対応、対策が求められます。
松尾

あと一歩が、後で大きな差

大田区マンション管理士会が関わった都内AとB、2棟のマンションの話です。
 マンションの給水方式を貯水槽方式から増圧直結方式に変更後、貯水槽を撤去したあとの25㎡(15帖)ほどの空間を多目的ルームで有効利用しようということになりました。A、Bともマンション内に集会室はありません。撤去後の空間を簡易に仕上げ、椅子テーブル等も組合員の協力で設置されました。
 

 2年経過後、最初の頃は理事会に使っていたAマンションでしたがモノが増え続け、現在では組合倉庫になっています。これに比べBマンションでは毎月の理事会や業者打合、地域活動の作業場所として開放、子供グループの勉強会等が毎週のように予約(無料)されていています。有料の会館、会議室を借りるほどでなく、喫茶店では騒がしく、個人宅では負担がかかってしまう「集まり」需要にはまったようです。
 この差は、Bマンションが最初から空調(エアコン)を設備しておいたことだと思います。夏は蒸し暑く、冬は底冷えするAマンションの方は利用がなくなってしまいました。倉庫になった後ではエアコンの設置は承認されないでしょう。
 Bマンションの理事会が将来を考え、あと一歩、投資したことが功を奏したのだと思いました。
松尾

コスト下げ逃げに注意

九龍城砦

 第2回目の大規模修繕工事の時期を迎えるA管理組合、修繕積立金の不足は明らかで、まず管理費を削減できないかと、Bマンション管理士に依頼、削減予定年額の半分を報酬とする契約で提案通り実施しました。変更予算実行後、植栽剪定は年4回が1回になり枝葉は伸び放題、定期清掃の回数は半減、日常清掃管理員も時短のため、居住者から清掃があまりにも不十分と指摘されてしまいました。

 法定点検を除く各設備点検の年間保守契約を解除したので、小修繕でもこの経年建物では費用が膨らみ、その上、エレベーターと自動ドアの高額な部品交換工事が必要になり、管理費削減どころか管理費値上を検討しなければならないほどでした。
 この結果にBマンション管理士はさらに別料金を要求したので信頼を失い、A管理組合は全体として今後何を優先するべきなのか、適正な具体策について大田区マンション管理士会に相談がありました。
松尾

コロナウィルス対応2社比較

サン・ペテルスブール通り4番地(文とは関係ありません。)

 隣り合うほぼ同規模の2棟のマンション、それぞれ違う管理会社が管理しています。管理員は週5日7時間の日勤で同じです。新型コロナウィルス感染拡大防止に関しての掲示文書は「・・従業員の安全確保のため在宅勤務を・・」と一般的な内容でした。この文章の後、A社は「尚、管理員は通常勤務です。」、これに比べB社は「管理員はゴミ出し日のみ出勤、接触の機会をできるだけ少なくするため早朝2時間勤務と・・」。
 A社は管理員は従業員にあらずと読めてしまいます。B社はゴミ出しだけはライフライン(停滞ができない)であるとした明確な判断は会社力の違いでしょうか。

 マンション管理業協会では感染症等流行時対応ガイドラインを示しています。http://www.kanrikyo.or.jp/news/info_coronavirus.html
緊急事態宣言が発せられた現在、共用部分のエレベーターの呼ボタンやドアノブ等を消毒する作業を管理員に義務付けてはなりません。持続可能できない不十分なサービスは逆に不満につながります。
松尾

レジ袋は悪者なの?

 マンションのゴミ置場は、大きなゴミ袋に混じって、コンビニやスーパーマーケットのレジ袋に入れたゴミが山積みになっています。
 黒のビニル袋や炭カル入りの大きなゴミ袋の時代と比べると、今は部屋にゴミを溜めこまず、小さな袋で毎日のようにゴミ置場へ持っていくライフスタイルに変化していると思います。
 レジ袋の有料化等によりマイバッグを持参することは、資源・環境保護等の意識付けに効果があると思いますが、レジ袋を受け取らない人がゴミを出すときには「レジ袋のようなゴミ袋」をどこかで調達することになります。我が家も大きなゴミ袋はめったに使わないので、先日100均で「レジ袋型のゴミ袋」を購入しましたが、何がエコなのか分からなくなりました。
 海に漂うビニルの映像を環境保護団体が上から目線で紹介していますが、その多くがゴミの海中への不法投棄や埋立地から出た産廃ビニル等であり、一般人がレジ袋を海や河川に捨てることはありません。「NOレジ袋」は世界のだれでも子供でも分かりやすい環境保護活動ですが、レジ袋を悪者に仕立てて一斉に攻撃しているようで少しの違和感があります。
松尾

街で見かけた残念なデザイン

ナイロン帯紐が固く詰まっています。

 大田区を横断する国道1号線、車道と歩道を仕切るスチールパイプ製のガードフェンスの枠内には、人の目のような形がデザインされています。その目の上から、ヒモや何かわからない布がぶら下がっているのがあちこちに見かけられました。おそらく歩行者のリュックやカバン等が当たり、上部の狭くなっているところにヒモやキーホルダー等が挟まって取れなくなったのだと思いますが、写真下の長い紐を外そうとして引っ張ってもビクともしませんでした。公共デザインの中でこれを採用したものの、こうなるとは想定外だったと思います。子供が指を挟まれたりベビーカーの一部が引っかからないよう願うばかりです。
 マンションの共用部分のデザインについても、高級感の演出が結果的に高齢者には暗くて不快であったり、特注のドアの取っ手が子供にとっては危険な高さになっていたり、設計者の自己のコダワリが居住者にストレスを与えてしまっていることがあるかもしれません。
松尾

捨てられたマスク

 新型コロナの影響でしょうか、捨てられたマスクが街に目立ちます。それが風に舞ってヒラヒラと私をめがけて飛んできたら必死で逃げるしかないです。
 Aマンションの集合郵便受けの下に不要チラシを回収するボックスが備えられ、それはゴミではなく新聞・雑紙類の「資源」となります。飲み残しカップや弁当の残飯等がチラシの中に一緒にされると不衛生な上、資源ではなく可燃ゴミ扱いになってしまいます。他にはタバコの吸い殻、使用済みティッシュ、ペットのウンチ、紙オムツまでもが捨てられいることがあり、そして最近ではマスクがよく捨てられています。資源ボックスにマスクが混じっているのが見えると、触らずにその袋ごと可燃ゴミ扱いにします。特にこの時節、管理員に分別の指示はできません。
 「自分だけがよければ」の行動では良好な居住環境は保てませんね、捨てるとどのような影響があるのか考えていただきたいものです。
松尾