すでに議決権行使書の賛成票と議長への委任状を合わせて過半数に達していましたが、総会当日の出席者の意見により、議長が議案の一部を変更して決議した2つの例があるので紹介します。
そのⅠ(宅配ボックス設置)
今や珍しくなった宅配ボックスを持たないAマンションですが、若い夫婦の多くから再三の導入希望があり、設置の予定場所と見積もり、機器の仕様を添付して総会議案としました。
その時の理事会は若手中心でしたので、議案書について違和感がなかったのですが、宅配ボックスのオプション機能にスマホ連動にはアプリをダウンロード云々、一部の高齢居住者から、わけがわからんと反発を買ってしまいました。

在宅していることが多い高齢者は、留守の時にしか使えない高額で場所をとる設備などは不要であり、点検費用や電気料を利用しない人までが負担することは疑問と、導入に反対する意見がありました。
高齢者の中でも毎日のように外へ出かけ、テレビショッピングを楽しんでいる人の多くは宅配ボックスの導入を望んでいます。また、賃貸する場合に必須条件である宅配ボックスは資産です。
そのⅡ(多目的室のミラー貼り)
都下、Bマンションの1階部分には広い多目的室があります。
居住者に限らず近隣住民も参加して、いくつかのダンス系やヨガ、フィットネスのクラブが以前からそこで活動が続けられています。
自身の動きや姿勢を見るためには、キャスター付きの姿見を使っていましたが、固定ができないので危険でした。
そこで、各クラブからの希望をまとめ、バレー教室のように壁面にミラーを貼ることを総会提案することにしました。議案書にはその目的と仕様、見積書を添付、こちらも議決権行使書と議長委任状により、すでに賛成票が足りていました。
出席した高齢者からの意見は、一部の利用者だけのために管理組合が高額な費用を支出するのは疑問があり、室内の静寂を求める法要や読書会、茶道の場面では、壁にミラーを貼った万華鏡のような部屋では落ち着きに欠けるという内容でした。
活動する場所の確保が難しい地域において、設備・環境を整えた活動場所を近隣住民にも開放、提供することによる地域コミュニティーへの貢献は大きなものがあります。

上の猫は怪談100物語に出てくる化け猫です。
これらⅠ、Ⅱに共通するのは、多くの高齢者には日常生活に関りのない事に余計な費用が使われることや未知な部分には保守的で、管理費、修繕積立金の値上傾向へのけん制をしているのかもしれません。
▢ 宅配ボックス設置についての決議
夜間もマンション内に出入りが多い配送業者の再配達による立ち入りを減らし、提携クリーニング店や荷物発送などの高齢者にも便利なサービスについても掲示周知し、オプションは希望者のみに個人負担、導入台数も減らし大きくコストダウンを図り決議を取りました。しかし、将来台数が不足する場合は増設することとしました。
▢ 多目的室ミラー貼りについての決議
ミラー貼りの範囲を見直し、部屋の2面に現場加工で天井高さまで貼る予定を、規格サイズ(三分×六分)4枚だけを壁の片面に貼ることで大幅なコストダウンとしました。
ウィルス感染防止のためにリモート理事会や書類配付だけの場合もあり、工事業者が工事範囲を膨らました計画そのままの見積もりを、理事会は一度も現場確認もせずに総会提案したのが反省点でした。
の「十二月ノ内 水無月 土用干」。安政元年(1854)picture_pc_5d42bd749791dc1700c973b18b48f9c7-1024x508.jpg)

総会は管理組合の最高の意思決定機関であるため、議長が一定の少数意見を取り入れ議案の範囲で調整することは可能です。
この2例のように理事会の中だけで盛り上がり、理事長一人に任せたり、管理会社任せにするだけでは組合員への説明不足、確認不足で高い買い物になるところでしたね。
最近では少数意見を尊重し過ぎる傾向がありますが、意見を無視をすると不満が残りますので、良い意見なら取り入れるような議事進行やその意見を議事録に残すことが重要です。
管理組合の総会の出席組合員は会社の部下ではありませんので、議長は組合員から恨みをかうような態度を見せるのは良くありません。しかし、自分の主張を押し通したり妨害するだけの組合員には強い態度で対応してほしいと思います。
夏らしい浮世絵の挿絵を選びました。
猫の戯画が有名な国芳ですが、金魚シリーズに可愛いのがあります。
来月から太田記念美術館.にて没後160年記念、国芳の作品が展示されます。
もう一人、国貞の浮世絵は虫干しですね、梅雨明けから数日後のからっと晴れた日を選んでの行事です。
節目という言葉があるように季節感を大事にしたいですね。
松尾好朗

ここまで違うと別物と思わせてくれる本場の味、夏ならではの風味です。
手延素麺、季節を美味しくいただきました。
