100日後に死なないイヌ

 Aマンションは犬猫等ペットの飼育が禁止されています。
 最近入居した家族が犬を飼っているのが判明しました。仲介した不動産屋は「いまどきペット禁止なんてしたら、商売なんないっすよ。」と自分勝手な主張をしていたそうです。
 物件の重要事項調査報告書には「犬猫等ペット飼育不可」と明記されているにも関わらず無視したことになります。悪質な不動産業者は、売買の残金が回収できれば、その後にトラブルになろうが全くどうでもよく、札束を数えているだけです。

伊藤若冲「百犬図」

 理事会はその入居者に飼育は一匹一代限りという条件で許可をしてしまいました。何故なら、すでに禁止を知りながら飼育している家族があり、その飼育条件に合わせたものですが、これが失敗でした。

 子犬ならこれから7年以上も生きるでしょうし、犬種、雌雄、年齢等を管理組合が管理していなければ、途中で犬種が変わっても誰もわかりません。堂々といつまでも飼育を続けられることになります。
 
 違反者から「迷惑料」を徴収すれば許可されたと都合よく解釈され、他の居住者も「なんだか協力金のようなもの」を払えば飼えるみたいと勘違いされてしまいます。不動産業者は、ペットは条件付き飼育可という物件データを入れてしまいます。
 子供に「なんで飼っちやダメなの」と質問されたら説明が難しいですね。
 なし崩しで「飼ったもの勝ち」の状態では、ペットに限らず他のルールも必ず緩々(ユルユル)になります。ルールが守られてないマンションは評価が下がり、資産価値を落としてしまいます。

 違反者は「ペット飼育禁止」だから購入したという多くの区分所有者の財産権を侵害していることの自覚はあるのでしょうか、ルールを守っている居住者にストレスを感じさせているだけでも犯罪行為です。

 他のペット飼育禁止マンションの例ですが、数名が飼育していることが発覚、一年以内に飼育をやめる約束をしましたが守られません。総会で催促すると「あなたはウチの子を殺せというのですか」等と、どのマンションでもお決まりの「殺し」文句が出て、いつの間にやらこちらが悪者になってしまってます。(泣笑)

 

パブロ・ピカソ「犬」

 オオカミやリカオン等のイヌ科の動物は、群れをなして縄張りの中を獲物を探して走り回っています。
 マンション内に閉じ込められている犬は本能を狂わされ、「愛犬家」という名のもと、自己満足や手軽に征服欲を満たす道具にされ犬の権利を奪っているのではないでしょうか。
松尾