資源持ち去りで制裁する?

 「大田区資源環境部ごみ減量推進課」課長名で、「集団回収業者に関するお知らせとお願い」の封書が、数十件のマンション管理組合理事長へ郵送されました。(5月末)
 内容は、資源回収業者Aが区の「リサイクル活動グループ報奨金支給要綱」の規定違反(集積所に出された古紙の持ち去り行為)の疑いにより6か月間の登録取り消し、管理組合がその回収業者Aを解約して、他へ変更しなければ、管理組合へのリサイクル報奨金は支払わないという封書の中の文書でした。(報奨金は中規模マンション半年で約1.5万円程度)
 事件のあらましは、大田区内Bマンションの管理員から電話で「今日は都合で早退するので、古紙等は歩道のところまで出して積んでおきますので、あと宜しく」という連絡が回収業者Aへあり、Aのその地区の担当は同日そのとおりにBマンション前の歩道に積まれた古紙等を回収作業をしていたところ、「持ち去りパトロール隊」(区が民間に委託した会社)と出くわしたのがトラブルの始まりです。

 区の職員は、委託先の民間パトロールの報告をそのまま公的書類にしました。
 その後、Aは区の担当へ上記を説明し違反の取消をお願いするも不可の一点張りで、管理組合理事長あてに届いた上記封書の送付に至ったということです。
 ここまでが、Aからの取材内容です。
 条例の中に、「民間委託業者による早朝パトロールの実施」があり、環境やリサイクルを名乗るNPO、公社や一般財団法人を始め、Aの同業者も区からの補助金、助成金目当ての参入があると考えられます。

ジェラルド・ハーヴェイ・ジョーンズ
(1933年〜2017年)

 さらに1件摘発するとその受託業者の収入、及び区の資源環境部の実績(お手柄)になります。
 こうなってはAへの処分取消しはなさそうですね。

(大田区廃棄物の減量及び適正処理に関する条例)一部改正(平成15年7月)分
・所定の場所(区の集積所)に持ち出された資源物の所有権は、大田区に帰属する。
・区長が指定する事業者以外は当該資源物を収集し、又は運搬してはならない。
以下略

ジェラルド・ハーヴェイ・ジョーンズ
1933年〜2017年

 事件は、「管理員が不在になるため古紙等をマンションの前の歩道に積んでおいた。」とあるので、普段はマンション内に集められているものを回収時に管理員が立ち会って搬出が行われていたと推測できます。

 それなら条例の「所定の場所(区の集積所)」ではない場所になりますので、まずこれは条例違反に当たらないと考えられます。

  また条例では「所定の場所(区の集積所)に持ち出された資源物の所有権は、大田区に帰属する。」とありますが、資源物が出された時点で、それらを管理する義務と権利が大田区に移っただけで、資源物の所有権が大田区にあるのではないと解釈できます。
 逆の例で説明すると、所定の場所(大田区の土地に限らず)に資源回収の日に資源物以外の例えば「産廃危険物や動物の死骸」がもし置かれた場合、その時点で、「大田区が所有権を有する」というのなら、区の所有と主張する大田区へ大田区が「これは引き取りができません。」と言えなくなりますね。
 悪意があれば逆手を取られて産廃置き場等になってしまいます。でも、金の延べ棒が置かれていれば大田区は所有権を主張できます。www
 あくまでも収集車に回収されるまでは、所有権は移転していないと考えるのが自然であり、条例のレベルで所有権を主張しても、条例が周知されていない相手に効力がどこまで及ぶのか不明です。
 地域によっては、すでにローカルルールが定められている場合も考えられ、区は事前にそれらを調査して整合性がとられているのか疑問です。

 真相はもっと複雑なことは理解しています。同業者間の争いも起きていることも耳にします。

 上記封書には、他の業者へ変更するための「業者リスト」「変更届」さらに変更届の記載例まで同封されています。
 一度業者を変更すれば6か月後の再登録時にまた変更して戻すことはあり得ないので、事実上の営業停止通告に近いと思います。
 片方の意見だけを信用するのではなく、お役所は中立であることを願います。

ジェラルド・ハーヴェイ・ジョーンズ
1933年〜2017年

 回収業のような3Kのエッセンシャルワーカーが支えていないと区民の日常生活の秩序は保たれません。もし一回でも回収がないだけで大混乱が目に浮かびます。
 自治体の役人はもっと現場に出て、現場からの声を取り込み、業者を指導ではなく育てる体制をとっていかないと、いつまでも信頼関係を築くことはできません。

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 古古米の販売が始まりました。販売開始4時間前から並んで1袋(5kg)をゲットするより、4時間アルバイトする方が、ブランド米を買ってもまだ黒字だと思うのですが、なんでも並んで目的を達成することで心がリセットされるらしいので、人それぞれということですね。
 小泉大臣が仕切っている古古古米の名前が「ナナヒカリ」というのは的を射てると感心します。ww

 挿絵は、”Gerald Harvey Jones”テキサス出身の画家です。
 この代表作品3点、その他の絵も道路が濡れているように見えます。そして人工光を取り入れるのがこの画家の特徴です。
 ハッサム、コロー、ターナー他から影響を受けたとありますが、抽象に走ることもなく「家に1枚ほしいな」と思わせる絵を描き続けました。
 松尾好朗