大通りから少し入れば閑静な住宅地、豊かに茂った木々の向こうに落ち着いたレンガ色のAマンションを見つけることができます。
第一種低層住専らしく敷地もゆったりして築年数からビンテージマンションと呼ぶにふさわしい佇まいを見せています。
新年度、輪番制により新しく役員が決まりましたが理事長は多忙なため、組合運営は副理事長が仕切るようになりました。

高齢である副理事長は自分には大きな権限があると思い込んでしまい、理事長の名前を使い予算承認も受けていない工事等を発注したり、他の居住者を訪問して命令調で物言いをするようになりました。
そしてある日、何の承諾も受けずに1階居住者の専用庭に業者を入れて、高木中木を伐採してしまったのです。
専用庭は、毎月使用料を納めている組合員に専用使用権があります。
一般的に専用庭の管理については、竣工時からの緑地割合を維持することから共用費用で剪定等の管理をしている場合が多いと思います。
一定の高さに成長した樹木が隣接地や建物、道路側に枝葉が影響(遮光、標識、電線、落葉等で迷惑)するような場合は剪定を、病害虫等で枯れた場合は伐採することがあります。
今回は伐採する理由は全く見当たりません。
専用庭への不法侵入の上、専用庭の使用権者と共有の財産を毀損する不法行為です。
さらに奇妙なのが、伐採した枝葉等のすべてをその場に放置したことです。少なくともプロの植木屋さんではなさそうですね。

当の副理事長に理由を聞いても要領を得ず、精神的な病(昔ならご乱心)としか言えません。もし怨恨なら立派な犯罪ですが・・。
緑がなくなったことで、建物に陰影や奥行きがなくなり、何か落ち着きのない古くて寂れた表情になり、年月を重ねないと雰囲気を醸し出せないビンテージマンションが、ただの古いマンションになってしまいました。
見かけの資産価値の下落は計り知れません。
現在、ウィルス感染防止により理事会開催はなく、その後の情報は不明です。

絵画や写真では建物が殺風景であっても、手前や上部の隅に枝葉や花を配すれば遠近感とリッチ感が生まれます。インテリアデザインでも硬くなりがちのオフィスや、間が抜けた感のある空間に観葉植物を配するだけでイイ感じに空気が変わることは経験されていると思います。
マンションに長く住んでいる声の大きな高齢者によって正当な理由なく反対され、すでに委任状等の票数で可決される予定の議案が再審議になってしまったこともありました。議長がコントロールできないことも原因です。
管理規約も区分所有法も無視される超法規ですね。
海に近いマンションは塩害対策を、ハトや野良ネコには鳥獣害(糞害)対策を、そして老害対策が必要な管理組合も出てくるかもしれません。
松尾
