地雷マンション

 義母と同居することになったAさんは、少し広めで手ごろな中古マンションを見つけ購入しました。
 建設、販売した大手グループの関連社員が多くを所有、または社宅で居住している中規模のマンションです。管理会社の名前の頭にもグループ名がついています。

 入居後、大規模修繕工事の実施と修繕積立金の値上変更を議案とする臨時総会の知らせを受けました。
 臨時総会では、大規模修繕工事をグループ会社が実施することを承認するだけで、修繕積立金の変更は今後適時適切に修繕工事が行えるように倍額に変更することの報告があり、質疑もなく決議されました。
 管理組合の役員はグループ会社の組合員で占められ、組合運営は完全に大手グループに牛耳られているのが判明しました。

Victor Brauner
Femme regardant au loin
(見送りする女)

 マンション販売当時の売れ残りをグループ各社に販売協力(押付ノルマ)があり、グループ特典割引や住宅購入補助金を受け、販売価格より割安で購入したようです。

Victor Brauner

 さらにグループ居住者は、この度の修繕積立金値上については住宅特別手当等の名目で、金額の大部分を賄われています。
 その費用の捻出元はグループが施工する大規模修繕工事の利益です。
 他社と競合することなく、工事価格の交渉も比較もなく、指名で請負ったグループの工事業者から、利益の一部を戻されている構図でした。

 

 つまり、組合員は割高な修繕積立金や管理費を納め、グループ会社が割高の修繕工事や点検作業を実施し、余剰利益をグループ内の居住者へ間接的に還元することで、グループ以外の区分所有者は、グループ内の区分所有者の負担すべき金額をこの先ずっと払い続ける恐ろしいシステムでした。

 証拠がないのでどこまでが本当なのか分かりませんが、区分所有者が一グループ企業に偏っているマンションは避けた方がいいということになります。

Jardiniers(庭師)
  Victor Brauner

 以前、元地権者のファミリーが多く居住している等価交換のマンションでは、他の区分所有者を間借り人のような扱いをすることもありました。区分所有権を理解していてもオーナー気分が抜けないのですね。

 このシュールな絵を残したヴィクトールブラウナーは昔、片目がつぶれた気色の悪い自画像を描いています。その後、事故で自身の片目を失ってしまったのですが。昔描いた絵が予言していたかのようです。作品よりもそのことで有名だったりします。テクニックを持っている画家よりも、ストレートに普段は使わない心のどこかに届く絵だと思います。
松尾

コメントを残す