「弱き者の戦い」

 最近、マンションの専門家といわれる方が、コロナ禍での管理組合活動において三密を避ける方法の一つとして、オンライン総会・理事会と盛んにはしゃいでおられます。役員や管理会社のフロントは安全面でメリットがあるのですが、現場で人に接し、人が触ったモノやゴミに触る仕事の清掃・管理員について、感染予防のアイデアを出せる専門家は皆無です。
 オンラインの方法等は、すでに自然発生しているので、マンションの専門家が今更騒ぐことではありませんね。

https://www.nasjonalmuseet.no/en/collection/object/NG.M.01867
ムンク《スペイン風邪にかかった自画像》1919年

 感染防止には、私は時短が手っ取り早い方法かと思いますが、それどころか「取っ手は、管理員に1日3回消毒させています。」等の掲示をよく見かけますので、管理会社(管理組合)は反対に管理員の仕事量を増やしてしまっています。
 この時節、清掃・管理員を募集すれば応募はいくらでもあり、使い捨てでよいという考えで目を瞑っているのではないでしょうか?原発事故の時にホームレスを集め、高給を払い現地で危険な作業をさせたのとよく似ています。似ていないのは管理員は高給ではないところです。(笑)

 一般的なマンションで、管理員が3連休した時は、マンションのゴミ置場がどのような状態になっているか、居住者は分かっています。今、仕事を失った人を清掃・管理員に採用しても、社会が落ち着くと必ず転職されてしまうのは分かりきったことです。

 私がアドバイザーをさせていただいている自主管理のマンションでは、新型コロナウィルス感染が始まった頃から、清掃員の負担が明らかに増えているため、理事会は清掃員への支払いの増額を予算化しました。言葉での感謝も必要ですが、本人が不安・不満を持って働く中、「理事会はちゃんと見てます。」と対価により評価をすることは、今できる最高のねぎらいだと思います。

https://munch.emuseum.com/en/objects/2858/selvportrett-etter-spanskesyken
ムンク《スペイン風邪後の自画像》1919年

 象徴主義/表現主義 エドヴァルド・ムンクの《叫び》は1893年に描かれ、1919年(56歳)に、スペイン風邪になった自分の姿と回復した自画像を描いています。
 見るからに体も心も少し病んでいるように見えるムンクは、実際は感染しておらず、パンデミックの中で自分の思い込みでなかったのかという説もあるようです。
松尾 

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